釣り用にボートを初めて購入する際、豊富なラインナップから自分にぴったりの一艇を選ぶのは難しいかもしれません。ボートの購入時には知っておくべきポイントがあります。この記事では、初めてのボート選びで後悔しないための重要なポイントを紹介します。
【前提】船舶免許の有無でボートを選ぶ
ボートを選ぶときには、まず船舶免許の有無によって決めていきます。船舶免許を持っている人なら、本格的なフィッシングボートやプレジャーボートが選択肢となります。しかし船舶免許がなかったとしてもエンジン付きのボートが選べないわけではありません。実はエンジン付きのボートでも、2馬力までなら船舶免許なしでも操縦できます。
船舶免許が不要なボートの条件
船舶免許が不要なのは、以下の2つの条件を満たしているボートです。
- ボートの全長が3m未満
- 船外機の出力が1.5kw(2馬力)以内
失敗しない釣り用ボートの選び方
ボートを買う前には、まずレンタルボートで試乗すると失敗がありません。レンタルボートで操縦しやすさや乗り心地、釣りやすさをチェックして決めていきます。希望のボートをレンタルできないときには、類似しているスペックのボートに乗ってみるとよいでしょう。ボートをレンタルする方法は、全国各地にあるマリーナやボートクラブなどで会員となるか、ボートのレンタルを専門とする業者で申し込みするなどの方法があります。
ボートを選ぶための6つのチェックポイント
自分にぴったりのボートを選ぶためにはどうしたら良いのでしょうか。ここではボート選びで重要な6つのチェックポイントを紹介します。
目的
ボート選びではボートで何をしたいのか目的を決めましょう。釣りだけの目的ならフィッシングボートが候補になりますが、航行を楽しみたいという気持ちもあるときにはクルージングボートの方が良い場合もあります。航行する水域によって求められるスペックが異なるので、行きたいポイントも考慮して決めましょう。
人数
ボートはサイズによって乗船できる人数に制限があるので、何人で利用したいのかを決めておく必要があります。また、ボートのサイズと重量によって持ち運ぶときに必要な人数が異なります。一緒に釣りに行く人数に合わせてボートを選ぶことが大切です。一人で行くときもあるのであれば、一人で動かせる分割ボートやゴムボートなどが選択肢となります。大きなものでもランチャーやドーリーを使って運搬できますが、大変なのでしっかりと検討すべき点です。
ボートの材質
ボートは材質によってスペックが大きく変わります。ゴムボートは揺れに強い代わりに風に流されやすい性質があります。FRP(ファイバー・レインフォースド・プラスチック)や金属は揺れに弱いけれど風に強いのが特徴です。重さではゴム>FRP>金属という順番になります。材質を決めるとボートの候補も絞り込みやすくなります。
持ち運び・収納のしやすさ
持ち運びやすさや収納しやすさは、ボートを買うときには重要なチェックポイントです。インフレタブル(空気を入れるタイプ)のボートは空気を抜いて小さくできるので、持ち運びや収納が便利です。一体型のボートの場合はサイズが大きいので車にマウントしたり、ボートドーリーを使用したりして運ぶことになります。またガレージや艇庫などの収納場所も必要です。ただ、一体型ボートは頑丈で設備も整っているという魅力があります。
インフレタブルボートと一体型ボートの間に位置するのが、折り畳み式や分割型のボートです。折り畳んだり、分解したりして小さくできるので、持ち運びや収納がしやすく、耐久性もそれなりにあります。
キャビンの有無
キャビンとは船室や小屋を意味し、雨や風から身を守れるように屋根や壁などの設備のことをいいます。キャビンがあれば疲れたときに休憩もできますし、キャビン内で釣れた魚をさばいて食べることもできるでしょう。プレジャーボートやクルージングボートならキャビンを搭載しているモデルが多数あります。
価格
釣り用のボート選びでは価格も気になるポイントです。ボートはスペックによって相場が広いので予算を決めておきましょう。釣り用ボートの価格相場は数万円~数千万円です。17フィート前後くらいのフィッシングボートなら200万円くらいから購入できますが、機能豊富な24フィートのプレジャーボートになると500万円以上になる場合もあります。逆にインフレタブルのゴムボートなら10万円前後でも購入可能です。ただ、安いボートを購入すると追加で備品や設備を付けたくなることもよくあります。総額でどのくらいの費用になるかを見積もって、予算内に収まるようにすることが大切です。
まとめ
ボートの選び方で失敗しないためには、目的や釣り方に合うボートを見つけることです。欲しいボートが見つかったら、失敗がないように前もってレンタルで試乗してみるのがおすすめです。選び方の観点が間違っていたとしても、実際に乗ってみれば気づいて修正できます。本格的なボートを買うときには費用も大きいので、試乗を忘れずに行い、納得のボートを選びましょう。
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